デモ参加の心得を補完する
以下、デモ参加の心得とのこと。
余談ですが、そのむかし、ジグっても「パクられ要員」(指揮者、コーラー、旗持ち)は一、二泊でかえってくるという牧歌的状況もあったとか聞きますが──それでもよけいにパクられないような固いスクラムをくんでいた場合だとおもいます──もうそんな時代じゃないんですよね。
cf.
デモの心得みたいなもの(自由と生存のメーデー07)
デモ参加の心得(北条時輔ファンサイト)いいたいことはなんとなくわかりますが、伝聞や憶測はちょっと……というのが正直なところ。経験主義が絶対だとはいいませんが、個人的・集合的な経験にてらしあわせて補完・訂正してみます。
- パクられて身元が割れたらどうなるか:
- 勾留される。公安事件の場合はまず二泊三日ではすまず、たいてい勾留が請求され認容されます──請求をかけるのは地検、判断するのは地裁。状況によっては勾留延長。逮捕による身体拘束は最長72時間(警察48時間+検察24時間)、おなじく勾留10日・勾留延長10日で、起訴前段階では最長23日間留置されえます。起訴前段階の司法取引制度は存在しません。自由業でなければ、まずこれだけで社会生活が破綻します。アメリカのデモでちょっとパクられちゃったけど翌日釈放されたなんて経験は、日本では通用しません。
- 書類上は司法警察官をなのる警察官が居宅にガサ(家宅捜索)をいれる。デモでパクられた場合はかならずといっていいほど公安警察がやってきます。捜索令状は地裁に請求されますが、まず却下されません。その結果、人定情報たりうるもの(公共料金の領収証とか)やパクられた現場に関係するもの(デモであればそのビラなど)などが押収されます。被疑事実と関係ないもの、とくに交友関係がわかるような名簿的なもの(携帯、パソコン含む)が押収されることもあります。運動団体に所属していればその事務所や、行動主催者に関係するところなどにもガサがおよんだり。
- 公安警察が親(親族)、友人、学校・職場など関係各所に聞き込みをよそおって圧力をかける。被疑者が若年の場合は、警察側が親(親族)を接見にいれてゆさぶるとか、まあいろいろあります。
- 勾留される。公安事件の場合はまず二泊三日ではすまず、たいてい勾留が請求され認容されます──請求をかけるのは地検、判断するのは地裁。状況によっては勾留延長。逮捕による身体拘束は最長72時間(警察48時間+検察24時間)、おなじく勾留10日・勾留延長10日で、起訴前段階では最長23日間留置されえます。起訴前段階の司法取引制度は存在しません。自由業でなければ、まずこれだけで社会生活が破綻します。アメリカのデモでちょっとパクられちゃったけど翌日釈放されたなんて経験は、日本では通用しません。
- パクられて身元が割れなかったらどうなるか:
- デモ初参加で身元が特定されるようなものを持っていなかった場合、おそらく被疑者不詳のまま勾留されることでしょう。(デモ常連で居宅が割れている場合はこのかぎりにあらず)
- 被疑事実が公務執行妨害や公安条例違反などであれば、氏名不詳のまま起訴猶予でパイ(釈放)される可能性もあるかも。しかし公妨ていどなら起訴されないという保証はどこにもなく、被疑者不詳のままの起訴もありえます。公妨で起訴、被疑者不詳のまま起訴、どちらも実際にあることです(デモなど運動にかぎらず)。
- 無党派を支援してくれる弁護士はすくないのか:
- 共産党系の弁護士の層のあつさにくらべればすくないのかもしれませんが、無党派を支援してくれる奇特な弁護士もけっこういます。首都圏なら救援連絡センターの協力弁護士、労働運動での弾圧事件なら労働者法律センターの弁護士とか。
- とくにデモなどで逮捕された場合は、スケジュールさえあえば救援連絡センターの協力弁護士に接見や選任を依頼することができます。
- だからデモでパクられたときは、逮捕手続きがすんだらすぐに「救援連絡センターの弁護士を選任する」と告げ、連絡・接見を要求するのが吉(さしあたり費用のことはわすれましょう)。センターの電話番号(03-3591-1301 サアゴクイリイミオオイとおぼえる)も同時に通告できればベター。なお逮捕手続き時にきまっておこなわれる弁解録取にも黙秘でたいしましょう。弁解したつもりが調書になってたりとか、とにかく警察は「落とす」ことしか考えてないので、ご用心。
- 不幸なことにセンターへの連絡要求をネグレクトされたり、センターのことをおぼえていなかった場合は、当番弁護士による接見を要求してみましょう。でも当番弁護士だとチンプンカンプンな対応になる可能性が……
- 弁護士だけでなく、そとで支援してくれる友人・なかまがいないとやってられないとおもいます。だからひとりで行動に参加して“ちょっと跳ねちゃっただけ”のつもりだったのに、たいへんつらい日々をすごすことになった、なんてこともありえます。ながいながい社会運動の歴史からすれば、人知れずパクられてだれにもたすけられず闇にきえてったひとって実はけっこういるんじゃないでしょうか。わたし自身が直接かかわった範囲では弾圧事件があればかならず救援対策を講じてきたつもりですが……すべてを見通せるわけでもないので、こうしたことをちょっと考えただけでも気が滅入ります。
- 名前が新聞に出ないように弁護士を手配しなければならない:
- 携帯電話機だとか、キャッシュカードだとかをもったままパクられた場合は所持品検査の段階で割れるので、弁護士が手配できたとしても匿名性の確保はできませぬ。身元を特定されるようなものを携行していなくても、以前から面が割れててヤサまで尾行されていたとしたらおなじことです。
- 日本のマスメディアは警察からリークさえあれば被疑段階(推定無罪)でも名前を報道するクズばかり。むしろほこらしげに顕名報道する人権感覚のなさがウリでございます。松本サリン事件から一歩も前進してません。
余談ですが、そのむかし、ジグっても「パクられ要員」(指揮者、コーラー、旗持ち)は一、二泊でかえってくるという牧歌的状況もあったとか聞きますが──それでもよけいにパクられないような固いスクラムをくんでいた場合だとおもいます──もうそんな時代じゃないんですよね。
cf.
デモの心得みたいなもの(自由と生存のメーデー07)



