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全日本自由労働組合第九回定期大会「喰わせろ」

2008
10-20
------ 転載 ------

全日本自由労働組合第九回定期大会

闘争方針
(1)生活を守る闘い
  イ、最低生活保障給獲得の闘い

 最低生活保障給の考え方は一言でいえば「喰わせろ」の考え方です。私たちは昨年までは、労働者階級の一員として最低生活を保障する最低賃金法の制定を目標に、賃金闘争を組んできました。しかしいま私たちはここで過去の闘いの点検の中から、私たちの闘いが「反失業、食わせろ、職よこせ」に発展せずいつの場合も賃金闘争に解消してしまった数多くの欠陥を、賃金闘争自体の中から発見したのです。それは従来私どもの性格と任務があいまいにされていた点も大きく禍わいしたのですが、労働者階級としては最も正しい要求である筈の最低賃金制確立に対する理解の仕方が、私どもにとって、失業者としての闘いを解消する役目を持っていたのです。即ち賃金(労働の対価)という考え方から来る監督に対するヘツライ、格付賃金による腕くらべ的競争心理、というものが私たちを現場の 中へしばりつけ、〔食わせろ〕の方向を見失う結果になりがちであったのです。
 現在の政府は私たちを決して失業者とは見ておりません。生かさず殺さず、生活保護程度以下の金でしばりつけ、人なみの土方仕事を強せいし、すずしい顔で失業者を定職化してしまったようなつもりになっているのです。また一般の会社や工場の労働者も、三千円~四、五千円程度のはした金で(近江絹糸はよい例)一人前の労働者扱でしぼりとっているのですが、普通からいえば、最低生活も保証されないこの人たちは、半失業者と見るべきものです。いくらかでも金をあたえて、雇っておれば失業者でないなどとは、とんでもないことです。ですから私たちはこの一年間、先ず食わせろ、職よこせにすべての要求を結びつけて闘わない限り、私どもの生活を守る闘いの前進はありえないと思うのです。このような訳で最低生活保障給獲得の闘いは総ての闘いのテコになるものです。また労働者的連帯の上では、最低賃金制確立の闘いと結びついて闘われるものなのです。しかし私たちにとっては社会保障制度の闘いの一環として、「すベての失業者に食えるだけの手当を出せ」に大きく発展する闘いなのです。このような意味をもつものとして、失業者は勿論、その家族もまた当然、生活は保障されねばなりません。
 こうした観点に立って私たちは当面の要求を
 最低生活保障給八、〇〇〇円(一カ月失業者一人につ)
        一、〇〇〇円(家族一人につき)
 と決めました。

 一、賃金一律五〇円引上げの闘い

 私たちは私たちの最低生活保障給を目標として決めましたが、現在のいろいろの事情、例えば、民間賃金が安い、現場の中の格付給、外では市民層、農民層のこれに対する理解の点等があり、直ちに私たち全部が、これ一本にまとまり闘いをくむところまでにはいたりません。
 当面はやはり現場の中で全員が話し合い、よく理解しあって決め、そしてそれが市民にも、農民にも支持され、直に行動に移れる要求が必要なのです。つまり統一要求というものがこれなのです。要求を一つ一つ闘い取るなかから、最低生活保障給へ高めてゆくのです。そのためには私たちはすでに当面五〇円一律引上げを決めております。これは格付賃金を打ち破る一つの基本にもなり、現場の中のおじさん、おばさんも一致して闘える条件をもつのです。ですから闘い方としては、何よりも現場の中の話し合い運動から出発しなければなりません。そしてこの闘いはアブレ、首切りの闘いと結びつき守勢から攻勢に転ずる転機となるものです。

 二、予算単価完全支払いの闘い

 一律五〇円値上げの闘いは、政府に対しワク増せの闘いですが、予算単価の闘いはワク内の闘いです。つまり現在の地方自治体(市町村)は、政府から必要な失対予算を取りながら、これをごまかしてワク一ぱいを登録された人たちに支払わないところからきているのです。こういう自治体が多いということは、政府の出している全国平均予算単価の二八三円が額面通り支払われずに、私たちだけが馬鹿を見ているのです。
 自治体の考えとしては、単価をへらして全体のワクを増やそうとしたり、事務費の方へまわしたり、カントクにワクを使おうとしたり、これをごまかすため、格付操作で私たちの目をくらまそうとしております。私たちはこれと闘うために、先ずワクの完全公開を要求しなければなりません。
 こうして闘いとったワクはどのように使用されるか、平均就労日数確保の条件と共に、私たちで組織的にかん視してゆく必要があります。現在私たちの中心的力とならなければならない東京のなかまは、東京都庁(労働局)のテッテイしたワクの非公開政策を打ち破ることができずに苦しんでいるのと反対に、神奈川のなかまはテッテイして公開を闘いとり、年間予算が一円でもあまればそれも全部はき出さしているのです。

 三、格付賃金打破の闘い

 これから私たちの生活を守ってゆくために、格付賃金とどのような関係があるのか明らかにしてみたいと思います。ここで問題になるのはほかのことと違い、格付反対の闘いはこのままでは闘いにならないのです。なぜならば私たちのなかには、格付賃金に満足し喜んでおる人もいるでしょう。喜んでいなくてもあった方がよいと考えている人もかなりいるからなのです。会社や工場の中で働いた経験のある人は良く知っているでしょう。課長や係長、班長がばかにいばりちらし、下のものは自分の口や家族のくらしのことを考えて、いつもヘイヘイと働いてきたことを。この制度の底にあるものは働かないものはドンドン首を切ってしまい、何んにも文句を云わずヘイヘイと働くものには昇給もし、格も上げてやろうという資本家一流のあくどい考え方からきているのです。つまりこういう仕組みが職階制というのですが、現在のような賃金ストップの苦しいなかでも、賃金は上げないが定期昇給はしてやると、資本家どもはいっているのです。しかしこのような考え方は資本家だけのものではなく、資本家をふくめた政府全体の考え方になり、労働省がその先頭になって資本家の利益を守っているのです。
 ここで私どもの現場の中を見てみましょう。格付賃金制度がしかれてから労働強化がはげしくなり、少しでも余計な賃金がほしさに、無理な仕事を我まんしてやったため、身体をこわし病気に倒れ、また死んでいった人も数多くあります。またこのためなかま同志のけんか、いがみ合い、競争がはげしくなってきたことも特徴です。またカントクが馬鹿にいばり出し、自分の気にくわないものは就労拒否をしたり、婦人に対しては貞操まで提供させたり、その罪悪は数知れません。こんな現場のありさまでは、私たちの生活を守るための闘いが上に向かないで、なかま同志の争いという形に終りがちになるのです。つまり男と女の間 の対立となり、AとCという階級の対立となっているのです。この場合Aの階級はすでに格付賃金反対の闘い、本質的には生活を守る闘いの戦列から落伍しているのです。格付賃金はこのようにして私たちの食わせろに結集して闘う力を、分裂させ、ドレイにしばりつける敵の最大の武器であることを知らねばなりません。私たちはこれとの闘いをなくしては外のどのような闘いも満足には闘いとれないでしょう。労働省も格付賃金制度だけでは、他のどんなことをゆずっても、一歩もゆずれないとは、度々の交渉でいっております。
 今後の見通しはMSA態勢がますま強化されるつれ、カントクの暴力化、時間延長、新しい失業者との首のすげ替え、失対現場の打切り、査察制度の一層の強化などの一連の政策がさらに私たちにのしかかってくるのは明らかなのですから、これらの闘いの基本になるこの闘いを忘れて、ほかのすベての闘いはありえないのです。では次にどのように闘いを進めてゆくのでしょうか。目標はもちろん格付賃金の全廃でなければなりません。現場の中での討議や、話し合いや、あらゆる機会に、格付賃金の本質を語り、その矛盾を暴露し、全体の意識を反格付の方向へ向け直すことが第一番に必要なことでしょう。こうして具体的には賃金闘争と結びついて闘われなければなりません。「食わせろ」、「一率に上げろ」がなかまの間にある格付を認めようとする考え方を少しでも直してゆく力となるでしょう。こうして現在の格付を圧縮し、先ず一段階でも縮めることに成功しなければなりません。つぎにこの闘いの手段となるものは現場の自主管理の方向です。カントク支配の強い現場からはこの闘いは組めないからです。自主的に労働規律をつくり出し、作業配置までも闘いとった現場では、格付のモデルといわれる東京でさえ一部ではあるが、賃金を現場でプールし、または輪番にし、事実上格付を無いものにしてしまってきているのです。この芽をさらに大きくするために、闘いを孤立させず第二、第三組合とも統一行動を組み、逆に職制(カントク)を孤立させる方向へ進めてゆくことが大切です。

 四、実質賃金獲得の闘い

 実質賃金闘争はいろいろの形、内容で私たちの生活内容を高めてゆくためのものです。ですからこの闘いは地域の商人や居住の市民とも結合し、また生活保護を受けている人や病気の人たちの要求も積極的に取り上げ、ハバ広い地域共闘の上に闘わなければならないのです。また私たち同志でも助け合い運動の方向として、少しでも生活をらくにするために福利厚生活動を活発にしてゆく必要があるのです。

http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rn/28/rn1956-544.html

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